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楽天的アジア人ライフログ。ときどき旅人。

新卒海外就職という選択肢①。

 

 

 

大学の卒業式。

 

長い長い最後の春休みに存分に遊び、4月からの新生活が決まっている他の学生をよそに、私は進路も何も決まらずに、そこにいた。

自分で選んだ袴に袖を通しているにも関わらず、心ここに有らず。

 

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10日後に迫った、大学院奨学金試験。卒業式の次の日も片道2時間かけて、キャンパスに通い詰めた。卒業した気なんか全くしなかった。

 

 

 

その1か月半後に受け取った、不合格通知。

目の前が真っ暗になった。

 

今までの人生でここまで物事がうまく進まなかったことがあっただろうか。何をやっても大概のことは人並みに若しくはそれ以上にこなしてきた自負があった私は、本当にどうしたらいいか、分からなくなってしまった。

 

…と実際に落ち込んでいたのはわずか数日で、このままじゃだめだ。格好つかない。何かしなくちゃ。という思いに駆られ、それだけを原動力に、少しでも興味ある企業に次々と面接や訪問を申し込んだ。

 

その時に使った主なツールは 以下4つ。

・マイナビ

・リクナビ

・Wantedly

・メルマガ(航空業界に特化した就職情報が流れてくる)

 
マイナビ/リクナビは就活生のほとんどが登録、利用しているかと思う。(私は大学院試験の結果を待っているときから、保険として登録して、たまにチェックしてた。)
自分の条件を入力。私にヒットする企業はゼロ。
 
こんなことってある?
少し妥協すると何社かヒットする。
 
そのうち何社かの説明会にいったけれど、どうしてもしっくりこない。
 
何かが心に、こう、フィットしてこない。
 
企業説明会でみかけた、人前で手を挙げて質問してみるとか、うんうん大袈裟に頷きながら話聞いたりとか、そんなのが私にはとても滑稽にみえた。そして私にはできなかった。
 
企業説明会での私の質問はいつも、ひとつだけ。「いつから海外勤務できますか?」
いちばんの条件としては、海外勤務にすぐに行かせてくれるような会社がよかった。
 
どんな業務がしたい?っていうのは正直よく分からなかったし、何が向いてるかもよく分からなかった。日本人だけじゃなくて色んな国の人や社会に貢献できて、ありがとうと言われるなら、それで十分だと思っていた。
 
でも採用してくれる側はそうじゃない、「いや、うちの会社で何がしたいの?」って言われ続けた。他の就活生はこういう質問にどうやって答えているんだろう?(未だに疑問…わたしの企業研究が足りないだけかも)
 
社内での経験がないと役に立たないから、海外に出せないっていう理由も頭では理解してるつもりだったけど、何年も何十年も日本で働いてたら、結婚したり、出産したり、いろんなイベントがあって、海外で働いてみたいっていう気持ちは、そうこうしているうちに失くしてしまうだろうなって。
 
 
みんな同じ色のスーツとジャケットを着て、似たような鞄に靴。
今でも忘れないけれど、渋谷駅西口近くの雑踏の中で、すっかり立ちすくんでしまったことがあった。
 
”他の人と同じじゃない方が、面白いじゃん”
 
という気持ちを気付いたときから、ずっと抱いてきた。
それに従って、今まで選択して、生きてきた。
それでも、就職という人生のイベントのひとつで、私はついに”他の人と同じ”を選びかけているんじゃないかって思った。
 
でもやっぱり、人でいっぱいの電車に不幸そうな顔で通勤する自分の姿は想像できなくて、入社できても、3か月と持つだろうか。内定をもらったわけではないのに、そんな先回りの不安しか頭に浮かばなかった。
 
他にも1年先に社会人となった同級生たちとの飲み会は、学生のときと全く雰囲気が変わっていた。喫煙者が増えたし、どす黒いため息も多くなった。私もこうなっちゃうのかな。
 
 
 
やっぱり、今、海外で生活したい。
それは、譲れなかった。
 
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唯.